深夜に水が出ないことに気づき、恐る恐るお隣さんに聞いてみたら「うちは普通に出るよ」と言われた。この状況は、建物全体のトラブルではないことを意味しており、原因は自分の部屋の中、もしくはその周辺に限定されます。一見すると深刻に感じられますが、実は簡単なことで解決する場合も多いので、落ち着いて一つずつ確認していきましょう。自分の部屋だけ水が出ない場合に、真っ先に確認すべき場所は、玄関ドアの横などにあるパイプスペース内の水道メーターボックスです。この中には、あなたの部屋につながる水道の元栓(止水栓バルブ)があります。この元栓が、何かの点検作業や、物が当たった拍子などで、完全に閉まっているか、中途半端に閉まりかけていることがあります。バルブのハンドルが配管に対して横向きになっていれば閉、平行になっていれば開の状態です。もし閉まっていたら、ゆっくりと反時計回りに回して全開にしてみてください。これだけで、あっさりと水が出るようになるケースは少なくありません。元栓が完全に開いているのに水が出ない場合は、次に水道料金の滞納がないかを確認しましょう。もし支払いを忘れていると、水道局から供給を停止されている可能性があります。この場合は、深夜に復旧することは難しく、翌営業日に水道局へ連絡する必要があります。元栓も開いていて、料金滞納の心当たりもないとなると、宅内の配管に何らかの問題が発生している可能性が考えられます。例えば、配管の詰まりや、部分的な凍結、あるいは老朽化による破損などです。ここまでくると、個人での対処は難しくなります。この場合は、マンションの管理会社に連絡し、状況を説明して指示を仰ぎましょう。指定の水道業者を手配してくれるか、あるいは自分で業者を探す際の注意点などを教えてくれるはずです。自分の部屋だけのトラブルは、原因の切り分けが重要です。まずは元栓の確認から始めてみてください。