アパートの水道元栓(止水栓)には、いくつかの種類がありますが、主に操作部分の形状によって分類されます。最も一般的なのは「ハンドル式」と「レバー式」の二つです。それぞれの特徴と操作方法を知っておくことは、いざという時の対応に役立ちます。まず「ハンドル式」ですが、これは丸いハンドルや、蝶ネジのような形状のハンドルを回して開閉するタイプです。昔ながらの水道設備でよく見られ、現在でも多くのアパートで採用されています。操作方法は、基本的に時計回りに回すと閉まり、反時計回りに回すと開きます。ハンドルに矢印や「閉」「開」といった表示がある場合が多いので、確認しながら操作しましょう。ハンドル式のメリットは、微調整がしやすい点です。少しだけ水の量を絞りたい場合などに、微妙な開度調整が可能です。デメリットとしては、完全に閉めたり開けたりするのに、何回かハンドルを回す必要があること、そして長年使用していると固着して回しにくくなることがある点です。次に「レバー式」ですが、これは比較的新しいタイプの元栓で、ボールバルブとも呼ばれます。配管に対してレバーが付いており、このレバーを90度回転させることで開閉します。操作が非常に簡単で、一目で開閉状態が分かるのが大きな特徴です。通常、レバーが配管と平行な状態が「開」、配管と直角な状態が「閉」となります。レバー式のメリットは、操作が簡単で素早く開閉できることです。緊急時にも迅速に対応できます。また、構造的に固着しにくいとも言われています。デメリットとしては、微調整が難しい点が挙げられます。基本的には全開か全閉のどちらかで使うことが想定されています。アパートのメーターボックス内など、狭いスペースに設置されている場合、レバーの操作スペースが十分に確保されているかを確認することも大切です。どちらのタイプであっても、基本的な役割は同じで、水の流れを止めたり、供給したりすることです。ご自身のアパートの元栓がどちらのタイプなのか、そしてどのように操作するのかを事前に確認しておくことが重要です。また、タイプに関わらず、長期間操作していないと固くなることがあります。無理な力を加えず、もし固くて動かない場合は専門家に相談するようにしましょう。
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