ラバーカップを求めてコンビニを彷徨った夜
あれは忘年会シーズンの寒い冬の夜のことでしたが、帰宅後にトイレを使ったところ水が流れず、あろうことか便器の縁ギリギリまで水位が上がってきてしまい、酔いが一瞬で覚めるほどの冷や汗をかきました。我が家にはラバーカップがなく、時刻は深夜2時を回っていたためホームセンターも閉まっており、藁にもすがる思いで近所のコンビニへと走りました。一軒目のコンビニに入り、掃除用品コーナーを隅から隅まで探しましたが、あるのはトイレ用洗剤とブラシだけで、あの特徴的な吸盤のついた棒は見当たりませんでした。店員さんに恐る恐る聞いてみましたが、「置いてないですね」という無情な返答が返ってくるばかりで、私は寒空の下、二軒目、三軒目とコンビニをはしごすることになりました。結局、自転車で回れる範囲のコンビニを5軒回りましたが、どこにもラバーカップは売っておらず、深夜の街を彷徨った挙句に手ぶらで帰宅するという惨めな結果に終わりました。家に戻ってからはネットで検索した「お湯と重曹を入れる方法」を試してみましたが効果は薄く、結局その日はトイレの使用を諦めて翌朝一番でホームセンターに駆け込むことになりました。この経験で痛感したのは、日本のコンビニがいかに優秀でも専門用具まではカバーしていないという事実と、トイレの詰まりという緊急事態は時間を選ばずやってくるという現実であり、あの夜の絶望を二度と味わわないために、今では我が家のトイレの隅には常にラバーカップが鎮座しており、その姿を見るたびに得も言われぬ安心感を覚えています。