我が家で友人たちを招いてホームパーティーを開いていた時のことです。会話も弾み、楽しい時間が流れる中、一人の友人が「ちょっとお手洗い借りるね」と席を立ちました。特に気にも留めず、私たちは談笑を続けていました。しかし、しばらくしてトイレから出てきた友人の顔が、どこか曇っていることに気づきました。そして、私の耳元で囁いたのです。「ごめん、トイレットペーパーが流れなくて…」。その言葉を聞いた瞬間、私の血の気はさっと引きました。慌ててトイレに駆け込むと、そこには無情にも水面にぷかぷかと浮かぶトイレットペーパーの姿がありました。レバーを何度か操作してみましたが、水が回るだけで、紙は頑固にその場に留まり続けています。楽しいパーティーの裏で、我が家のトイレがとんでもない事態になっている。他のゲストに気づかれるわけにはいかないと、私の頭はフル回転を始めました。ラバーカップを使えばすぐに解決するかもしれませんが、その作業をゲストがいる前でするわけにもいきません。私はとりあえずトイレのドアに「調整中」の札を貼り、友人には「気にしないで、よくあることだから」と笑顔で取り繕いましたが、内心は冷や汗だらだらでした。その後、パーティーの間中、誰かがトイレに行きたがらないか、札に気づいて不審に思わないかと、気が気ではありませんでした。幸い、他の誰もトイレを使わずにパーティーはお開きになりましたが、私にとっては生きた心地のしない数時間でした。ゲストが全員帰った後、私は一人、ラバーカップを手にトイレと格闘しました。原因は、おそらく普段使っている厚手のトイレットペーパーと、我が家の節水トイレの相性が悪かったのでしょう。この一件以来、来客前には必ずトイレの流れを入念にチェックし、流れやすいシングルのトイレットペーパーを用意しておくようになりました。あの恥ずかしくて焦った経験は、二度と繰り返したくないものです。